『一人の少女と、UFOキャッチャー』

本日、一人の少女が何回も売店に両替に来られ、

どうしても欲しい人形があるようで、何度も挑戦していました。

どうも、位置を少しずらしてあげないと取れない位置にあったようです。

 

そのような中、スタッフの一人が、UFOキャッチャーの鍵を持って、

少女に駆け寄り、何か優しく言葉をかけていました。

その光景を見て、ふと宮沢賢治の少年時代の次のエピソードを思い出しました。

 

賢治少年が小学生の時のことである。

乾一(カンイチ)という同級生が、先生に怒られ、

水のいっぱい入った茶碗をもたされ、廊下に立たされた時のことである。

 

休み時間になって先生がいなくなり、皆が集まり乾一をからかっている。

乾一は水をこぼさないように必死である(こぼしたら先生に怒られる)。

歯を食いしばり、必死の形相で両腕を挙げているのである。

 

乾一の周りに面白がって大勢集まり、乾一をからかっている。

「先生なんかなんだ。乾一、水なんか飲んでしまえ」と、はやし立てる。

「先生怒るもん、僕怖いよ・・・」、乾一は震えながら泣いている。

 

乾一は限界である。その時である。

そんな乾一の様子に見て見ぬふりが出来なくなった賢治少年は、

さっと駆け寄り、茶碗の水を一気に飲み干してしまった。

 

まるで一陣の風が吹いたかのような一瞬に

この時、周囲の子供たちは唖然とし、想定外の状況に言葉を失ったという。

 

さて、ユーパレス弁天のUFOキャッチャーの前で、本日、

どのような風が吹いたかは、皆さんのご想像にお任せします・・・。

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